タイ雑感 (No.81) インド(コルカタ)で見つけたSANSUI テレビ」
前号に引き続き、今週もインド訪問編です。
コルカタの深夜のイミグレ、恐怖タクシーをクリアーし、何とかホテルにたどり着きました。シャワーを浴び、ビールも飲まずに就寝。
翌日、今回お世話になったK-S社のMさんがホテルまで迎えに来てくれました。Mさんのいつもの笑顔を見てほっとしました。こちらも思わず笑みがこぼれます。やっぱり、異国では現地に詳しい人が側に居ると心強いです。
今日はコルカタ市内を散策です。ヴィクトリア記念堂、インド博物館見学後、チョーロンギ通りのニューマーケット(市場)、サダルストリート(安宿街)を散策し、最後にジャイナ教のパレシュナート寺院を見学した後、Mさんのインドの自宅である高層マンションへ。
その夜はMさん宅に泊めてもらうことになっていました。
インドは貧富の差が激しく、スラム街で最底辺の生活をしている人々も居れば、巨大ショッピングモールに隣接する高級マンション群に住む裕福な階層の人々も存在します。
高級ホテルの直ぐ横がスラム街だったりしますが、水道はなく、電気も恐らく盗電しているのでしょうか、近くの電信柱から絡み合った何本ものケーブルがスラム街へ延びています。
Mさん宅はインド富裕層が暮らすマンションなので、住民は自家用車を持ち、身なりは小奇麗できっちりしています。Mさんはお金持ちのインド人オーナーから賃貸していて、家具や電化製品は備え付けのようです。
リビングでウィスキーをいただきながら、ふとテレビを見ると「SANSUI」のロゴが入っています。私の知識では「SANSUI」は山水電気のブランド名で、山水電気は高級オーディオアンプの老舗メーカーです。
今では会社更生法の適用で倒産状態の会社ですが、SANSUIブランドは高級アンプの代名詞として、日本はもちろん海外のオーディオ好きからは抜群の知名度でした。
私も25年前、SANSUIのアンプが欲しくて検討したことがあります。
値段が高かったこととスピーカーとのマッチングで結局、ONKYOのプリメインアンプを購入しましたが、当時SANSUIブランドはオーディオマニアから人気があったのです。(ちなみに,現在私が保有するオーディオはアンプがLUXMAN、メインスピーカーがONKYO、CDプレーヤーがYAMAHA、MDプレーヤーがDENON、小型サブスピーカーがFUJITSU TENです)
そのアンプの山水電気が液晶TVを出していたとは驚きです。
しかも初めて見たのがインドとは。
勝手な推測ですが、低価格の一体型オーディオの出現で1990年代以降、高級オーディオ市場が縮小し、業績回復のために手をだしたのが、当時出始めた液晶TVだったのではないかと。
しかし、技術がある老舗企業が消えていくのには一抹の寂しさを感じますね。少し前まで液晶TVで飛ぶ鳥を落とす勢いだった大阪本社の会社も、今大変なことになっています。
技術の底力がある日本老舗メーカーの復活を期待します。
(アップルやサムソンなんかに負けるな!)
インドの話しから横道にそれてすみません。
2013年5月6日(月) 長井