ASEAN RYOKO (No.3) 今さら聞けない、ASEANって何?(その2)
新年が明けて1月も第4週目に入りました。
日本は寒い冬、寒波襲来というニュースを横目で見ながら過ごすタイは今は乾季です。
乾季というとタイは1年の内で一番過ごしやすい季節です。
雨がほとんど降らないため湿度も低く、気温も極端に暑くなくサバイ、サバーイなんですね。
ところが、今年の乾季は涼しすぎます。
朝晩は冷え込み、短パン、半袖ではブルッと震えるくらいです。これも異常気象かも知れませんが、それとも身体がタイ人化しているのか・・・?
さて、今回は「ASEANって何?」の続きです。
(その1)ではASEANの言葉の意味、加盟国など基本的なところを簡単におさらいしましたが、次に経済的規模を見てみましょう。
経済規模を表すのにGDPが使われることが一般的ですが、前回に引き続き外務省のホームページで公表されている資料を基にまとめてみました。
<他の地域経済統合体との比較>*2011年統計
・ASAEAN(東南アジア諸国連合)
加盟国 10カ国、人口 5億9,791万人、GDP 2兆1,351億ドル、一人当たりGDP 3,571ドル、貿易 2兆4,925億ドル
・EU(欧州連合)
加盟国 27カ国、人口 4億9,526万人、GDP 17兆5,522億ドル、一人当たりGDP 35,440ドル、貿易 11兆8,131億ドル
・NAFTA(北米自由貿易協定)
加盟国 3カ国、人口 4億6,087万人、GDP 17兆9,854億ドル、一人当たりGDP 39,025ドル、貿易 5兆3,800億ドル
この統計を見ると、ASEANにおいては人口規模は他の地域経済統合体を上回るものの、経済規模ではEU 及び NAFTAを大きく下回っています。
EUと比較すると、GDPは約1/8、一人当たりGDPは約1/10です。人口規模はASEANの方が大きいわけですから、まだまだ伸びしろがあると皆が考えているわけですね。
ASEAN内の一人当たりのGDPを比較すると、シンガポールが断トツトップで46,241ドル、2位のブルネイ(30,472)は特殊なので別として、次がマレーシア(9,656ドル)、タイ(4,972ドル)、インドネシア(3.495ドル)、フィリピン(2,370ドル)、ベトナム(1,411ドル)と続きます。
最近、中国に代わる新たな進出先として注目されているラオス(1,320ドル)、カンボジア(900ドル)、ミヤンマー(869ドル)の3カ国の一人当たりGDPは1,000ドルを切っていますので、ASEAN域内の経済格差は依然として大きいと言えます。
賃金の安さが魅力で皆が狙っている国ですが、駐在する人は大変でしょうね。
さて、ここで問題です。
EUの加盟している27カ国を全て言えますか?
もし、言えたらすごいです。何も賞品はありませんが・・・。
(答え)
ベルギー、ドイツ、フランス、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、デンマーク、アイルランド、英国、ギリシャ、スペイン、
ポルトガル、フィンランド、オーストリア、スウェーデン、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロベニア、スロバキア、
エストニア、ラトビア、リトアニア、キプロス、マルタ、ルーマニア、ブルガリア 計27カ国
旧ソ連の国はなかなか出てこないですね。
2014年1月19日(日) 長井