ASEAN RYOKO (No.18) 茶がゆの味が沁みた瞬間
ASEAN RYOKO
急遽、日本に一時帰国しました。
実は父が亡くなったのです。享年81歳の生涯でした。
私は長男なので、喪主としてお通夜から葬儀の段取り等、ばたばたとした日本滞在でした。
何せ初めてのことばかりで、限られた時間の中で決めていかなくてはならないので大変でした。
お葬式も済み、四十九日法要の段取りも終えて、少し落ち着いた時に無性に食べたくなったのが「茶がゆ」でした。
実家の和歌山では茶がゆを食べる習慣があり、子供のころから普通に食べていました。和歌山では茶がゆのことを「おかいさん」と愛情を持って”さん付け”で呼んでいます。
写真は母が作ってくれた茶がゆです。
地元名産の金山寺味噌と漁師のおじさんからいただいたしらすと一緒に食べると最高に美味しいです。
寒い冬は熱々で暖まるし、暑い夏は冷蔵庫で冷やして食べると食欲がない時でもOKです。
父は3月に緊急入院してから、自分の口から食べることができなくなりました。生前食べることが大好きだった父に最後に「おかいさん」を食べさせてやりたかったです。
きっと、「おかいさん」を食べる度に父のことを思い出すのでしょうね。
自分の最後の晩餐は「おかいさん」・・・?
2014年5月19日(月) 長井