ASEAN RYOKO (No.27) タイのVAT(付加価値税)について
日本では2014年4月から消費税が5%から8%になりましたね。
その影響で4月以降個人消費が落ち込み、景気が悪くなると予想されていましたが、今のところ大打撃とはなっていないようです。(良かった)
次は2015年10月から10%に引き上げられる予定なので、その頃まで日本の景気が持つかどうか心配なところです。
ところで、タイでもVAT(Value Added Tax)と呼ばれる付加価値税があります。
タイのVATの税率は現在は7%ですが、これは本来は10%だったものが景気刺激対策として、臨時的に7%に引き下げられたものが未だに元に戻っていないのです。
調べてみると、1992年のVAT導入当初は10%で、1999年経済危機対応のために臨時的に7%に下げられました。その後、15年間下げられたまま現在に至っています。
今年の9月末でその臨時処置も終了することになっていましたが、今年5月のクーデター後に発足した軍事政権(国家平和秩序評議会)は減税措置延長を承認することを発表しました。
この半年、タイの政情不安で経済は減速傾向にあるので仕方がないのかも知れませんが、臨時処置が15年以上も続くとは・・・・。
まあ、根本は政府がうまく機能していないことが原因だとは思いますが。
今回の減税特別措置は来年9月までで、2015年10月以降は10%に戻るらしいです。(ほんとかな?)
さて、世界をみるとVATは147ヵ国で導入されています。
欧州(特に北欧)は税金が高いことで有名ですが、軒並み税率20%を超えています。(グラフ参照)
食料品などの軽減税率も導入されていますので、どの国が一番高いとは比較しづらいですが、日本やタイより税率が高いことは明らかです。
ちなみにハンガリーは27%、デンマーク、スウェーデンが25%、フランスが19.6%、ドイツが19%となっています。
欧州に比べるとアジアの税率は相対的に低く、中国-17%、フィリピン-12%、インドネシア、ベトナム、韓国が10%、日本-8%、タイ、シンガポール-7%、マレーシア、台湾-5%となっています。
「ゆりかごから墓場まで」ではないですが、医療、教育、介護など公共福祉を充実させる政策が基本となっているためなんでしょうね。(お国柄なんでしょう、きっと)
このVAT、タイで生活していると疑問に思うことが。
屋台で買ったものにVATは含まれているのでしょうか?
屋台主はちゃんと税金申告するのでしょうか?
申告してるわけないですよね。絶対ない!
2014年7月21日(月) 長井