ASEAN RYOKO (No.39) インド太平洋地域の重要性
10月12日の読売新聞朝刊1面の「インド太平洋地域重視」という言葉が気になりました。
これは、「地球を読む」と題したコラムの中に出てきた言葉ですが、安倍首相の活発外交を評価した内容になっています。
以下、抜粋、編集、加筆して紹介します。
1997~1998年のアジア経済危機以来、東アジアを中心とする地域協力の枠組みが拡大し、ASEAN+3(日本・中国・韓国)、ASEAN+6(インド・豪州・ニュージーランドを加えた)、ASEAN+8(さらに米国、ロシアを加えた)など、首脳会議のメンバーも拡大されてきました。
2005年以降、「東アジア」の意味が次第に拡張され、2010年以降は、アジア太平洋からインドに至る地域「インド太平洋」が地域協力の枠組みとなってきました。
ようするに「インド太平洋」とは、太平洋とインド洋を一つの広大な地域と捉える見方ですね。
欧米中心の時代から、日本や韓国が躍進し、今では中国が経済大国になり世界経済に大きな影響力を与えています。タイやインドネシアなどアジアの国々やインドも含め、経済発展著しい国が注目されていますので、この見方は正しいのでしょう。
インド太平洋における富と力のバランスは、21世紀に入り急速に変化しています。
日本経済の規模を100とすると、
2000年:中国25、インド10、ASEAN 13(うちインドネシア4)、豪州9、米国210
2012年:中国138、インド25、ASEAN 38(うちインドネシア15)、豪州26、米国263
2018年:中国252、インド50、ASEAN 62(うちインドネシア25)、豪州29、米国356となると予測されます。
この予測が正しいとすれば、3~4年後の日本の経済規模は中国の半分以下、米国の1/3以下となり、インドやASEAN全体の2倍程度まで追いつかれることになります。
一つのまとまりの地域となりつつあるのが「インド太平洋」。
だからこそ、「日本はそれを念頭においてアジア戦略を考えることが求められる」と、コラムでは締めくくっていました。
話が大きすぎて、いまひとつピンときませんが、数字だけを見ると日本が取り残されていくようで、嫌な気分です。
奇跡的な戦後復興を遂げた国、日本。本来、底力がある国だと思いたい。
日本はやり方次第でインド太平洋地域で主導権を握れるはずです。
がんばりましょう!
2014年10月13日(月) 長井