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ASEAN RYOKO (No.50) 今後5年間でアジアは大きく変わる!?

ASEAN RYOKO

新年明けて2015年、最初のコラム投稿です。

昨年はタイを含めた東南アジアの景気は今ひとつ盛り上がりませんでした。今年も経済(景気)に関しては期待薄だと思っています。

ところが、元旦の日経新聞には「のびる」「ASEANをパートナーに」「アジアをつかめ」など、今後のアジアに注目する記事が掲載されていました。

以下にかいつまんで紹介します。(既に新聞を読まれた方は読み飛ばして下さい)

ASAEAN(東南アジア諸国連合)は2015年末にAEC(経済共同体)を発足させ、一大経済圏を形成し、成長に弾みをつけます。そして、2020年までに環太平洋に枠を広げ貿易・投資を自由化する目標も持っています。日本がアジア諸国とともに伸びるチャンスをつかめるかが問われるという。

まず、域内のモノや人の移動、サービスの自由化などを進めます。モノの移動では域内関税を段階的に引き下げ、既にタイなど先行6カ国間では2010年に相互関税をほぼ撤廃。2018年までに域内関税をほぼ全廃する予定です。経済活性化で域内経済規模は2020年には今の2倍、4兆8千億ドルになるとの予測もあります。

ただ、一方でASEAN域内格差拡大の恐れも指摘されています。モノの分野で考えると、国境を越えて広がる「メード・イン・ASEAN」のサプライチェーン(供給網)です。

恩恵が大きいのはタイとメコン地域の国。
国際分業はタイの競争力を高め、カンボジアやラオスには企業誘致の好機となります。ASEANが中国に代わる「世界の工場」となれば成長は加速します。

しかし、ベトナムやフィリピンなど新興工業国は、関税撤廃で企業は現地生産をやめてタイからの輸出に切り替える恐れがあると神経をとがらせています。

ASAEAN全体の均衡のとれた発展はそう簡単にはいかないでしょうが、タイ、インドネシアを中心にASEANは将来的には確実に伸びる地域であると信じています。

今年2015年、その兆しが感じられる年になりますように。(合掌)

2015年1月5日(月) 長井