ものづくりQ&A <37> 「熱処理とは?その5」
ものづくりQ&A
今回は作業別による熱処理とはどのようなものがあるのか、またその特徴をご紹介致します。
①光輝熱処理
特徴:中性保護雰囲気や真空中で加熱・冷却を行う熱処理で、表面の酸化を阻止し、光輝状態を保つ熱処理です。
②真空熱処理
特徴:真空中で熱処理を行う方法で、酸化、脱炭を阻止し光輝状態で熱処理が行わますが、輻射熱による加熱で冷却もガス冷か放射冷却となるので、通常の加熱・冷却よりも若干遅くなります。
③プレス焼入れ
特徴:精密機械部品や薄物の焼入れ品は、焼入変形を嫌うため、金型でプレスしながら焼入れを行う方法です。
④マルテンパ
特徴:焼割れや焼入変形を阻止する焼入れ方法で、オーステナイト状態に加熱したのち、Ms点付近の温度に保たれた熱浴に焼入れし、表面と内部が浴温と同じになったら引上げてマルテンサイト変態を完了させます。
次回も作業別の熱処理についてご紹介致します。